突然ですが、あなたは転職したいと思ったことはありますか?サラリーマンならば誰しもが少なからず一度は転職を考えたことがあるのではないでしょうか?
私は現在社会人8年目、20代ラストの年を迎えております。これまでに経験した会社は今の勤め先を含めて3社。20代で2回の転職をしています。1回目の転職は全く悔いの残らない成功といえる転職でした。・・・ですが、2回目の転職は、入社して1か月で辞めたいと思ってしまう後悔の大きい結果となったのです。
そこで、本日はこの反省を活かして「失敗しないための転職方法」について考えていきたいと思います。同じように転職を考える方にとって、少しでもヒントになれば嬉しいです!
もくじ
転職失敗の原因(私の場合)
紆余曲折ありながらもご縁があった今の会社(3社目)。ドキドキの入社初日にさっそく違和感を感じました。それは、1回目の転職時にはあったワクワク感が全くないこと。
なぜ今回の転職にワクワクしなかったか、答えはなんとなく分かっています。それは、負の感情に任せて逃げの転職をしたから。自分の本当の価値観や得意なことに目を向けていなかったから。
1回目の転職では、やりたいことや信念のような想いがあり、価値観の近いベンチャーに行きました。理念に深く共感していたことと同じ業界内での転職だったこともあり、すんなり馴染むことができました。
ですが、2回目は自分の中に軸がありませんでした。ただただ辛い環境から逃れたい。他を知りたい。そんな感情に任せた転職だったんですよね。そりゃ、ワクワクしませんよね。さらに未経験業種&職種。新しいことを吸収するには、ポジティブなマインドがないと厳しいことを痛感しました。新卒社員たちがまぶしい…。

失敗しない転職をするためには
この経験から学んだことが5つあります。
自分はどんなときに喜びを感じ、どんなときに怒りを感じるのだろう?ハードワークをしてでも成長したい?プライベートを充実させたい?稼ぎは最低限暮らしていければOK?など、思いつく限りの自分の価値観を書き出すことをおすすめします。
仕事(職種)に求める価値観も大事ですが、職場や働き方に対する価値観もしっかり考えることが大事です。例えば、売る商品に自信はもてるが、職場の価値観が超クールな実力主義だったらどうでしょう?エネルギーが湧いてくる人もいれば、敷居高く感じてしまう人もいるのではないでしょうか?
仕事をしていたら、多かれ少なかれ大変なことがあるでしょう。ネガティブなことが起きたときに自分がどうやって立ち直るのか、どんな環境だったら頑張れるのか?ということもぜひ考えてみてください。
仕事をするなら、得意なことをした方がいいというのが私の持論です。時間をかけて苦手なことを学習するくらいなら、できる人にお金を払ってでもやってもらう方が効率的だと考えます。その分、得意な仕事を頑張る方が会社にもリターンがあると思うんですよ。
これまでの仕事で褒められたこと、なぜ褒められたのか、ということを深ぼって「自分の得意」をしっかり認識することが大切です。周りの人にも聞くのもおすすめです。自己理解できていない客観的な意見がもらえます。
心理学に「ジョハリの窓」という考え方がありますが、人間は無意識に自己開示をしている場合があります。(下の図の「盲点の窓」の部分)
他人に言われてはじめて気づいた自分の特徴はありませんか?意外と周りはよく見ているものです。

これをしっかり考えないで転職すると失敗します。今の職場環境のどこに不満・不足を感じているのか?それはどうしても解決できない問題なのか?今の職場で気持ちよく働くための手は打ち尽くしたのか?どんな環境(場所・人・働き方・収入)だったらいいのか?これらをしっかり棚卸しする必要があります。
さらに大切なことは、1つ目・2つ目の価値観と照らし合わせることです。例えば、給料が低い!やってられない!と思って、給料が高い会社に転職したとします。なのに既存の人間関係に溶け込めない、仕事の進め方の方針があわずストレスが溜まる…。こんなことはよくあることです。私も自分の本当の価値観と転職後に求めることにズレがあり、後悔した1人です…。
同じ業界の会社を2社以上受けることをお勧めします。特に未経験の業界に行く場合には、業界への理解を深めるためにも複数社受けて比較することが大事です。インターネットの情報だけでは、情報が足りません。
面接で直接人事と話して、非言語的な情報もインプットしましょう。今はカジュアル面談を実施している会社も増えているので、興味をもった会社があれば話を聞いてみることをおすすめします。(カジュアル面談といいながらがっつり選考する会社もあるので注意は必要です。)
可能であれば、その会社が業界の中でどういう立ち位置なのか、ライバル会社とはどんな関係性なのか、取引先は大手企業なのか中小企業なのか、社風にはどんな違いがあるのか、というところまで掴めると入社後のギャップが少なくなります。
さらに、大手、老舗中小、ベンチャーと様々な会社を受けることで、自分がどのフェーズの会社と合うかがわかります。ベンチャーと大手を両方経験して感じたことはそのうち別記事にしようと思います。
自分への反省も兼ねていますが、一番大切なのは冷静に自分の状況を見ることです。そもそも今転職すべきなのか?というところも含めて、客観視しましょう。そのためには周りの人の意見を聞いたり、先ほど挙げた価値観の深堀りを行うことが重要になってきます。
人に相談する場合は、転職エージェントを含めて、素直に聞きすぎない方がいいです。理由は、どうしても他人ごとになってしまうからです。その人の経験・価値観からのアドバイスが自分にも当てはまるとは限らないのです。
ですが、人と話すことで「この人の考え方に共感できないな」「自分には当てはまらないな」と思えば、それは自分の価値観に気づくことになります。その後に、なぜ違うと思ったんだろう?と考えるとさらによいでしょう。
自分を客観視するのに最適な方法が「日記を毎日つけること」です。短くてもいいので、自分の心の動きを記録していくことが大事です。転職など人生のターニングポイントにたったときに振り返ることで、自分の大切にしている価値観に気づくことができます。
最近になってやっと私も始めましたが、日々のストレス自体が減ってきたように感じます。(でも毎日続けるのは大変・・・。)
自己分析にオススメな本
これを機にしっかり自分のキャリアを見つめなおしたいあなたにオススメな本を2冊ご紹介します。※「転職の思考法」などの有名な本は今回はご紹介しません。
1.苦しかったときの話をしようか 著者:森岡 毅(ダイヤモンド社)

USJ再建で有名なマーケターの森岡毅さんが、自分の子どものために作ったキャリア形成の虎の巻がベースになっています。マーケター目線のキャリア戦略のヒントがたくさん書いてあり、かなり参考になります。
キャリアを戦略と捉えて、冷静に自己分析をしたい方におすすめです。これは就職活動中の森岡さんのお嬢さん向けに書かれているので、就職活動を控えた大学生にもおすすめです。
2.働き方の哲学 著者:村山 昇(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

知り合いのキャリアコンサルタントに勧められた1冊です。そもそも働くとは何か?というところから掘り下げて考えたい方におすすめです。「仕事観」を深め、働くことに対するマインドを見直すことができます。働くことに対して苦しんでる方にぜひ処方したい「漢方薬」のような本です。
この本には「働くこと」に対する価値観を深めるワークがついており、新入社員研修で使用したこともあります。1人で実施するのもいいですが、他人の価値観を知ることで、より「仕事観」が深まります。
さいごに
転職失敗したなと思いつつ、今も働いています。最近は慣れてきたのか、少し気持ちが楽になってきました。今はこの転職が失敗だったとならないようにどうすればいいか?というのを考えながら働いています。
どんな会社も一長一短で、誰かと働く限り自分が100%満足できる会社はないと思います。ですが、どうせだったら楽しく気持ちよく働きたいですよね。そのために自分が我慢できることや譲れないことを把握し、少しでも100%に近づける努力が必要になってくると思います。(ストレス発散方法を見つけておくこともおすすめです。)
色んな価値観のもと、様々な生き方があります。これを読んでくださっている方も私も、世間の常識の呪縛にとらわれず、どうせなら自分らしく楽しく過ごしていきましょう!